野木おやびん
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それから電話の内容を話して聞かせると、如何にも安心したらしく、さも嬉し気にピョンピョン跳ねて廊下を飛んで行くのであった。 と彼女はイクラか不平そうに可愛い眉を顰めるのであった。こうした技巧と言ったら、それこそ独特の天才と言うべきものであったろう。実に真に迫ったものがあった。彼女と、彼女の創作した白鷹先生との親密さに就いて、微塵の疑いをさし挾む余地もないくらい真に迫ったものであった。 しかし問題は、英語を話しているのに気付いた直後から、失われていた記憶が次々と甦よみがえってしまった点だ。例えば地下鉄の駅名らしき数字、グリ江ちゃんではない怪あやしい女装のオネエさん、人魚、喋しゃべるお神筏みくじボックス、何処どこのチェーン店か判わからないコンビニの制服、アヒル。関連項目:イレブンソウル