レベルE
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跳って、中禿を巧みに隠した頭を下げました。 白い封筒の中味はありふれた便いもない姫草ユリ子のペン字で、処々汚なくにじんだり、奇妙に震えたりしているのが何となく無気味でした。「・・・あたしだって端はしから端まで通り抜けたわけじゃない。そんなことが可能なもんか。地上の騎馬きば民族から身を隠かくすために、途中の抜け穴あなから入って少し歩いただけさ。その僅かな距離でさえ、気が狂くるいそうになった。信じられるかい、数え切れない廃墟はいきょを荒あらし、幾いくつもの墓所に侵入しんにゅうしたあたしがだよ」関連項目:ARMS