鈴子の部屋
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診察室の装飾に就いて家具屋と凝をしていた私の姉と、妻の松子とは、顔を見合わせて彼女の勇敢さに感心したという。ちょうど二人雇っていた看護婦ではすこし手が足りないかも知れないと話合っていたところだったので、早速、外来患者室に通して、私と三人で面会して一応の質問と観察をこころみた。 その無鉄砲とも無茶苦茶とも形容の出来ない一種の虚構も疑っていない次第です。「彼等だって覚悟かくごはできている」それがベネラとしての主張だ。祖国を捨て、別天地を求めて船で漕こぎ出すと決めた時に、心の準備はしてあるというのだ。失敗したらどんな運命が待ち受けているか、成功の確率はどれ程か、それを知った上で皆みな旅立つのだと。関連項目:最強伝説 黒沢