漫画村 篠原正美 嵐陵王・天声篇

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嵐陵王・天声篇

人気漫画
書籍データ
篠原正美
レビューとあらすじ
不朽の手放せ無いよかったのに。
 どうも驚いた。庚戌会と言えば謹厳な学術の報告会、兼、茶話会みたようなものと思ったが、なかなかどうしてエライ景気だわい。会費の十円の意味も読めるし、幹事の白鷹君の隅に置けない手腕のほども窺われる。こんな事なら鹿爪らしいフロック・コートなんか着て来るんじゃなかったと思ううちに待合室みたような部屋へ案内された。見ると周囲の上までも帽子と外套の推積で一パイである。かれこれ五、六十人分はあるだろう。大会だけによく集まったものだ。 倶楽部の玄関で給仕に聞いてみると、「・・・あたしだって端はしから端まで通り抜けたわけじゃない。そんなことが可能なもんか。地上の騎馬きば民族から身を隠かくすために、途中の抜け穴あなから入って少し歩いただけさ。その僅かな距離でさえ、気が狂くるいそうになった。信じられるかい、数え切れない廃墟はいきょを荒あらし、幾いくつもの墓所に侵入しんにゅうしたあたしがだよ」関連項目:女子アナ七瀬