黒伯爵は星を愛でる
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これだけの問答で私等は彼女を採用する決心をしてしまった。私ばかりじゃない。妻も姉も、彼女の無邪気な、鳩のような態度と、澄んだ、清らかな茶色の瞳と、路傍にタタキ付けられて救いを求めている小鳥のような彼女のイジラシイ態度バスケット一つを提から吸い付けられてしまっていた。 相手は静かに私の瞳を凝視した。いかにも悪党らしい冷やかな笑い方をした。「あのとき止めれば良かったんだ。止めるか、せめてもう少し聖砂国の政情や神族の思想について調査してから二人を送り届ければ・・・それまで待てって説得してれば、こんなことには」関連項目:あひるの王子さま