むりくり
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罪深い罪深いユリ子。 私は彼女に二十円の給料を払っていた。これは決して法外に安い給料とは思わなかったが最近、彼女の功績を大いに認めなければならぬ状態を認めて、姉や妻と寄々相談をしていた次第であったが、折も折、ちょうどそのさ中に、実に奇妙とも不思議とも、たとえようのない事件が彼女を中心にして渦かれていたのであった。「礼儀れいぎ正しい少年だね。言ったろう? そう気を遣つかってくれなくてもいいよ。いくら元気だったとはいえ、この国に来たとき既すでに六十を過ぎてたんだ。今じゃ女に見えるかどうかだって怪あやしいもんさ」関連項目:幼なじみ