続!蚕三文記
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罪深い罪深いユリ子。 私は彼女に二十円の給料を払っていた。これは決して法外に安い給料とは思わなかったが最近、彼女の功績を大いに認めなければならぬ状態を認めて、姉や妻と寄々相談をしていた次第であったが、折も折、ちょうどそのさ中に、実に奇妙とも不思議とも、たとえようのない事件が彼女を中心にして渦かれていたのであった。 少女の船酔ふなよいは相変わらずだった。魔族最悪の秘術、ギュンターの守護とやらを受けたのに、吐き気に襲おそわれずに済んだのは僅か二日間だけ。これでは一体何のために、あの薄うす気味悪いお守り袋おくろまで持たされているのか解わからない。関連項目:COCOON