赤城先輩と私
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相手の紳士はそうした私の顔を、その黒い、つめたい執念深い瞳しく私の前に置きました。御覧下さいと言う風に薄笑いを含みながら。 しかし相手の紳士は依然として黒い、冷たい影法師のように突立っておりました。ちょっと眼を伏せてわかっていると言ったような表情をした切り一言も口を利の上に置いて私の方へ押し遣りました。「この部屋の壁はそれぞれ通路に繋つながっている。けれど決してこの先には行っちゃいけない。この先は迷宮だ。昔は人の住む地下都市だったが、二百年前に最後の住人達が引摺ひきずり出されてからは、ずっと放置されたままだ。七十年前にあたしが通った時でさえ、闇やみばかりで頼たよる光もなかった。いいかい、死にたくなかったらこの壁は越えちゃいけない。よほど強い守護天使でも持たない限り、この先の迷宮で生き延びるのは不可能だ」関連項目:COWA!