なないろ革命
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この手紙はすでに田宮特高課長に渡しました実物の写しで、貴下にお眼にかけたいためにコピーを取って置いたものですが、これを初めて読みました時も私は、何の感じも受けずにいる事が出来ました。依然として呆れ返ったトボケた顔で、相手の鋭い視線を平気で見返しながら問いかけました。姫草ユリ子はこの世に望みをなくしました。 思えば子供の頃ころから弟を助けるのはいつも俺の役目だった。洋式便器の便座を下ろし忘れて座ってしまい、すっぽり墳はまって泣き叫さけぶ有利主人公を救出したのは、親父でもお袋ふくろでもなくこの俺だ。今頃きっと弟は、見知らぬ土地で心細さのあまり「おにーちゃん、おにーちゃん」と泣いているに違いない。関連項目:おしとね天繕