漫画村 冬目景 ハツカネズミの時間

ハツカネズミの時間 漫画村おすすめ感動作品リスト公開!あらすじや一覧。最新の雑誌単行本もレビューします。泣ける漫画なら短編長編問いません。ボンボン、コロロコ、花ゆめなど、少年少女コミック満載です。

懐かしの漫画村

ハツカネズミの時間

人気漫画
書籍データ
冬目景
レビューとあらすじ
買ってよかった。感動逸品です。
 彼女と私とがコンナ風にシンミリとした憂鬱な調子で言葉を交した事はこの時が初めてだったように思う。何となく虫が知らせたとでも言おうか。それともこの時すでに、白鷹先生の事に関して、絶体絶命の破局にグングン追い詰められつつ在る事を自覚し過ぎるくらい、自覚していた彼女自身の内心の遣ない憂鬱さが、私の神経に感じたものかも知れないが。 その十一月の三日のこと。シトシト雨の降り出した午前十時頃、私が病院に出勤すると、玄関の扉の音を聞くや否や、彼女が薬局から飛び出して、私の胸に飛び付きそうに走りかかって来た。唇の色まで変ったヒステリーじみた表情をしていた。「英語だよ。あたしがうっかりカモンなんて言ったのが悪かった。あんたたちはちゃんと英語を話してる。独特の発音で、何処どこの訛なまりかはさっぱり判わからないけどね。ボストンかトレントンのような気もするが、時計を持ったおかしな兎うさぎみたいにも聞こえるね」関連項目:カムナガラ