誘惑の報い
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相手は初めて口を開きました。シャガレた、底強い声でした。 と即答をしましたが、その刹にはソンナ気振も見せないようにして、平凡な開業医らしいトボケ方をしておりました。姫草ユリ子の行方を知っていないでよかった。知っていると言ったら直ぐに付け込まれて脅迫されるところであったろうと腹の中で思いながら。 にも拘かかわらず同胞どうほうの救出に関して彼女達は非常に慎重しんちょうで、生贄いけにえのために危険を冒おかすかどうかの結論は、夜のうちには出なかった。胸の痛みを感じる程ほど、近しい知り合いだったのに。関連項目:アスターリスク